PIC16F84電子遊戯（１９）

最終更新日：２００１年４月１３日

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ミラクルライト特別編を作ろう

今回はミラクルライトと回路図を同じでソフトを変更して色が徐々に変わるものを作りましょう。題して「ミラクルライト特別編」です。 まずは回路図を見て下さい。ＳＷが付いていないだけでミラクルライトと全く同じです。

（ミラクルライト特別編の回路図）

回路はミラクルライトと同じなので説明はしません。ただソフトの基本も同じにしていますので、ＳＷが付いていたところにはそのまま抵抗を付けておきます。 今回は特別ケースに超高密度実装を行います。マイコンの足に直接部品をハンダ付けして組み込みます。では完成予想（？）写真を見て下さい。

（ミラクルライト特別編の雄姿）

ミラクルライト特別編の基本仕様

特別編として次の基本仕様を考えます。 １）ミラクルライトの色を徐々に切り換えて表示する。その色数はなんと５６色！！ 今回はこの仕様のみとします。

ミラクルライト特別編のポート割付、方向・初期設定、タイマー割り込み設定

ポート割付、ポート方向設定、ポート初期設定、タイマー割り込み設定はミラクルライトの時と全く同一です。詳しい説明はそちらを参照して下さい。

ミラクルライト特別編のＬＥＤ制御

各ＬＥＤはミラクルライトの時と同じく約200usecの割り込みを基準クロックにしてＯＮ／ＯＦＦすることによって、輝度を変化させます。各ＬＥＤはそれぞれ８つのパターンで点灯させます。 200usecの割り込みを何回カウントするかで、時間を決定します。

モード 点灯０ 点灯１ 点灯２ 点灯３ 点灯４ 点灯５ 点灯６ 点灯７ 点灯時間 0h 10h 20h 30h 40h 50h 60h 70h 消灯時間 70h 60h 50h 40h 30h 20h 10h 00h

（８パターンの割り込みカウント設定値）

モード 点灯０ 点灯１ 点灯２ 点灯３ 点灯４ 点灯５ 点灯６ 点灯７ 点灯時間 0ms 3.1ms 6.1ms 9.2ms 12.3ms 15.4ms 18.4ms 21.5m 消灯時間 21.5ms 18.4ms 15.4ms 12.3ms 9.2ms 6.1ms 3.1ms 0ms

（８パターンの設定時間）

点灯・消灯時間を細かく制御して８パターンの輝度を用意しました。 これらの組み合わせで色が徐々に変化していく効果を出しましょう。 ＬＥＤ制御そのものはミラクルライトと全く同じですので、ＬＥＤ設定時間ＲＡＭ、時間ワークＲＡＭ、ＬＥＤ出力イメージＲＡＭも全く同じです。各々のＬＥＤに対するプログラムも同じですので、詳細はミラクルライトの記事を参照下さい。

ミラクルライト特別編の色変更処理

前回のミラクルライトは２バイト分のＲＡＭのうち9bit分を使用して１６色の切り換えを行いましたが、今回は２バイトで５６色の切り換えを行います。

auto_count1 7 6 5 4 3 2 1 0 色(黒) 色(白) 色(紫) 色(青) 色(水) 色(緑) 色(黄) 色(赤)

（色切り換えＲＡＭ）

auto_count2 7 6 5 4 3 2 1 0 輝度(7) 輝度(6) 輝度(5) 輝度(4) 輝度(3) 輝度(2) 輝度(1) 輝度(0)

（色切り換えサブＲＡＭ）

色変更ルーチン led_next btfss auto_count2,7 goto led_next2 btfss auto_count1,7 goto led_next3 movlw 01h movwf auto_count2 movwf auto_count1 led_nexte call led_set return led_next3 rlf auto_count1,1 bcf auto_count1,0 movlw 01h movwf auto_count2 goto led_nexte led_next2 rlf auto_count2,1 bcf auto_count2,0 goto led_nexte

１）色切り換えサブＲＡＭ(auto_count2)の7bit目が「１」か調べて、そうでないときは色切り換えサブＲＡＭ(auto_count2)を左回転します。このとき0bit目には「０」を入れます。 ２）色切り換えサブＲＡＭ(auto_count2)の7bit目が「１」のときは色切り換えＲＡＭ(auto_count1)の7bit目が「１」か調べて、そうでないときは色切り換えＲＡＭ(auto_count1)を左回転します。このとき0bit目には「０」を入れます。 同時に色切り換えサブＲＡＭ(auto_count2)を「１」＝輝度(0)にします。 ３）色切り換えＲＡＭ(auto_count1)の7bit目が「１」のときは色切り換えＲＡＭ(auto_count1)を「１」＝色(赤)、色切り換えサブＲＡＭ(auto_count2)を「１」＝輝度(0)にします。 ４）上記設定が済めば実際に各ＬＥＤの点灯・消灯時間を設定するルーチンに行きます。

ミラクルライト特別編の色仕様

今回のミラクルライト特別編で設定した色を説明します。

auto_count2 　 ビット位置 0 1 2 3 4 5 6 7 変化 auto_count1 R G B R G B R G B R G B R G B R G B R G B R G B 　 0 0 0 0 1 0 0 2 0 0 3 0 0 4 0 0 5 0 0 6 0 0 7 0 0 無-赤 1 7 0 0 7 1 0 7 2 0 7 3 0 7 4 0 7 5 0 7 6 0 7 7 0 赤-黄 2 7 7 0 6 7 0 5 7 0 4 7 0 3 7 0 2 7 0 1 7 0 0 7 0 黄-緑 3 0 7 0 0 7 1 0 7 2 0 7 3 0 7 4 0 7 5 0 7 6 0 7 7 緑-水 4 0 7 7 0 6 7 0 5 7 0 4 7 0 3 7 0 2 7 0 1 7 0 0 7 水-青 5 0 0 7 1 0 7 2 0 7 3 0 7 4 0 7 5 0 7 6 0 7 7 0 7 青-紫 6 7 0 7 7 1 7 7 2 7 7 3 7 7 4 7 7 5 7 7 6 7 7 7 7 紫-白 7 7 7 7 6 6 6 5 5 5 4 4 4 3 3 3 2 2 2 1 1 1 0 0 0 白-無

（５６色設定内容）

実際の処理については余にも長い（私が未熟？）のであとでソースをじっくり見て下さい。

ミラクルライト特別編の色変化時間処理

ビット数 カウント数 時間 13bit 8192 1572msec １．６秒

（カウント数と時間）

ミラクルライトと同様の処理で色を切り換える時間を決めます。 ミラクルライトの時と同じ２バイトのＲＡＭを用意して割り込みごとにカウントＵＰします。 色を変化するタイミングはこのＲＡＭの指定する位置にビットが立ったかで判断します。 特別編では約１．６秒ごとに色（輝度）が変化します。

色変化時間処理 movlw 01h addwf auto_sub,1 btfsc STATUS,0 incf auto_sub2 btfss auto_sub2,5 goto red_leds call led_next movlw 00h movwf auto_sub movwf auto_sub2 ;----------------------- red_leds

１）オート時間カウント１(auto_sub)をインクリメントする。桁が繰り上がる時はオート時間カウント２(auto_sub2)をインクリメントします。 ２）オート時間カウント２(auto_sub2)の5bit目が「１」か調べる。「１」でなかったら次の処理へ行く。「１」だったら各ＬＥＤの点灯・消灯時間を設定するルーチンへ飛びます。 ３）オート時間カウント１(auto_sub)、オート時間カウント２(auto_sub2)をリセットします。

ということで、今回はこのあたりまでにしておきます。 次回はいきなり完成します。それでは、お楽しみに。 今後も「PIC16F84電子遊戯」をよろしくです。

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