オーディオクラフト工房（１２４）

更新日：２０１２年１０月６日

DS-DT305でSDR#する
最近SDRが微妙に盛り上がってきています。たまたま本屋で立ち読みをしていたら、安価なUSBワンセグチューナーでSDRが出来る情報を得たのは「CQ ham radio」でした。
（CQ ham radio 2012年10月号）
ハムはしない私ですが、この記事だけで雑誌を購入したのです。早速ネットでDS-DT305を購入してセットアップしました。雑誌の中に詳しく説明されているのでここでの説明は省きますが、WEB上でも「DT305 sdr」と検索すれば、いろんな記事が出てきますので、導入は簡単と思います。雑誌記事中の復調ソフトウェアは「HDSDR」を使用します。まずはこれで完璧にセットアップして下さい。
（USBワンセグチューナーDS-DT305）
しかしながら私的にはHDSDRはどうしても動きが悪いのです。私の環境かもしれませんが、WEBを調べると復調ソフトウェアに「SDR#」が出てきます。これが私にはピッタリなのでした。圧縮ファイルをダウンロードしてそのまま解凍してアプリケーションファイルを起動させると簡単に動きます。まずはFM放送を受信してみます。
（SDR#でFM放送を受信中）
SDR#の特徴はワイドFMを復調出来ることらしく、通常のFM放送を楽々受信出来ます。
今回はACARSの受信にトライします。ACARSを最適に受信するためのSDR#のセッティングについてはWEB中にも記載されていますが、次のようにすると良いとのことです。
（SDR#の設定例）
まずはワンセグチューナーの中を覗いてみましょう。
（DS-DT305の内部）
WEBの記事によりますと、このワンセグチューナーは発熱してそれに従い感度が落ちるとの内容がありす。そこで私も皆さんが行っている通り、ケースを外して受信を行いました。
（ワンセグチューナーの中身だけを使う）
ACARSを受信するためのSDR#の詳細設定もWEB記事に記載されていますので、いろいろと探してみて下さい。外部アンテナを接続しAM7:00～PM9:00までの受信を行いました。
（①DS-DT305+SDR#のACARS受信、131.45MHz）
どうでしょうか。全然だめです。個体の感度が悪いのかもしれませんが、全然満足は出来ない結果です。安価なチューナーなので、やはり高感度は無理なのでしょうか。
部品の発熱を防ぐと感度低下をある程度防げるとのことからWEB上の記事にもありますヒートシンクを購入し、取り付けてみました。
（千石電商さんで買えるヒートシンクと熱伝導両面テープ）
（こんな感じで取り付けます）
この状態で翌日同じ条件でACARS受信を行いました。
（②DS-DT305+放熱+SDR#でのACARS受信、131.45MHz）
どうでしょうか。少し伸びた感はりますが、まだまだです。
次は基板への外部からのノイズを防ぐ意味でケースに入れてみました。充分な放熱もさせるために穴を開けまくります。
（ケースへの組み込み）
全く同じ条件でその翌日受信を行いました。
（③DT-DS305+放熱+金属ケース入れ+SDR#でACARSを受信、131.45MHz）
ほとんど前日とかわりません。大きな改善は認められませんでした。アンテナなどの施設が劣化しているのではと思い、自作エアバンド受信機10号機でも同様に受信を行いました。
（④自作エアバンド受信機10号機でACARS受信、131.45MHz）
全く違います。プロとアマの違いくらいに違います。DS-DT305の受信感度がACARSにマッチしていないのか、SDR#復調ソフトがうまく使いこなせていないのかは、よくわかりませんが、自分の自作受信機のすばらしさを改めて感じた次第です。ここで一連の受信成果をまとめておきます。
（ACARSの検出数とプロット数）
いかがでしょうか。検出数に対するプロット数の割合が全然違います。検出距離も自作受信機のほうが遠くまで延びています。改めて自分の受信機のすばらしさを実感したのでした。私自身がまだまだSDRを使いこなせていないのかもしれませんが。
DS-DT305をもう一台購入しましたので、個体の違いなどあればまた比較したいと思います。こんな感じで広帯域受信機として特化したSDRが本格的に出てきてくれればもっと楽しくなると思います。但し安価で。
これからもオーディオクラフト工房はどんどん楽しくなっていきます。

オーディオクラフト工房へ戻る